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【文スト】対黒

第32章 共喰い 其の壱


黒の集団にくるりと囲まれた建物―――

その向かい側の建物の屋上に、腰掛けている人影が1つ。


「中也が前線に来たか」


紬だった。

紬の視線の先―――
帽子を被った男が先陣切って現れたのを確認すると紬は立ち上がった。

「中也、思慮に欠けるからなー。それを突かれて逃げるかな……谷崎君とか使って」

必要な情報を得たのか。
紬は独りで呟きながらその場を去っていく。



「今なら侵入はそう難しくないね」



事が未だ動き出す前に。


紬は『元職場』に向かって歩き出したのだった。

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