第4章 結界
少しして光が千代の身体と依代に浸透していくように消えた。
四季「・・・はい、おしまいっと」
千代金丸「ふうー、すっかり元通りさね」
岩融「・・・な、なんだ今のは・・・?
主が両手を光らせたと思ったら、瞬く間に傷が治っていったぞ・・・!?」
四季「なにって、手入れ。
岩融にもやった記憶あるけど・・・」
岩融「俺にも・・・?
・・・・・・おお、確かにそうだ。今思えば俺はあの時破壊寸前だったな!」
千代金丸「まあ、久々見たらそうなるさァな。
・・・姫は審神者って言っても、ある意味異質なんさ。こんなんで驚いてたら疲れるぜ?」
岩融「そうなのか・・・。
どうも霊術の類いに似ているが・・・先程の三日月との一戦に続きこの本丸を変えたのにも霊力を使ったのだろう?
そんなにいっぺんに浪費して主は大事無いのか?」
四季「ん。
他より霊力高いらしいんだよね、私。
ここの土地の霊力とも相性いいしさ。岩融も怪我したら言ってね。すぐ、治すから」
そう聞いて、岩融は「うむ・・・主がそう言うならば、心得た!」と返してきた。
その後、お互いに改めて軽く自己紹介をした。
岩融が言うには、武蔵坊弁慶が使っていた薙刀の付喪神なんだとか。武蔵坊弁慶さんと一緒に999の刀を狩ったと豪語していた。うわーお。
彼の性格と、さっきの戦場慣れした感じからして戦場で頼りにして良さそうだ。
・・・かくして、私の本丸就任一日目は終わった。