第4章 結界
四季「・・・うーわー・・・」
ストン、と門をくぐって鳥居から足を踏み出す。
その先には一面の緑鮮やかな草原が・・・。
なんて、あるはずも無く。
千代金丸「おーおー・・・こりゃ見事に禍禍しいさァね」
こんのすけ「はぅぅ・・・」
四季「よしよし、大丈夫だよーこんのすけ。
・・・これはあれだね、黒を通り越して闇だね。闇」
私の肩でへなへなと伸びちゃってるこんのすけの小さな頭を優しく撫でる。うん、もこもこだ。
多分・・・いや確実に本丸の霊力に充てられたんだろう。
普通の本丸じゃない、ってのは聞いていた。
だから時の政府も手を出せない、ってのも聞いていた。
だけど・・・。
四季「ここまで黒かったとはねー」
千代金丸「正直、この負の感情しか感じ取れない空気をどうにかして欲しいさァ・・・。
時の政府もお手上げな訳だば」
四季「全ての審神者が善人なら良かったのにね。
審神者になったのをいい事に言う事を聞かない、ただ単に気に食わない・・・それだけの理由で破壊。
ストレス発散の捌け口としてただただ暴力を振るわれ続ける玩具・・・。・・・果てはひたすら性欲処理の相手を命じて自己満足な欲を埋める道具。
・・・ほーんと、人間って嫌になるよねえ」
そうやって最終的に主である審神者からの暴行や行為に耐えられなくなった刀剣男士達は、自らが破壊と言う道を選ぶ。
その成れの果てが、更なる黒本丸を生み出していく。