第23章 帝鬼軍の首都
はっきりとしない回答。
「…どういう事?」
ちゃんとした情報が欲しいので引き下がらずに詰め寄った。
深夜
「…兄さんは僕達の武器を弾いた程度で攻撃はしていないんだ。それでその後に鬼と話してから倒れた」
それは確かに戦闘と関わりがないとも言える。
ただその後にすぐに倒れたのなら関係があるかもしれないと判断する気持ちもわかった。
ただそれ以上に意味がわからないのは鬼の話だ。
「鬼と話って…」
深夜
「ああ、アリスちゃんは知らないんだね」
「…うん」
鬼呪装備に関しては私はほとんど知らない。
だから素直に頷いた。
深夜
「僕達みたいに鬼呪装備を使う人間は心に鬼を飼っているんだよ。その心にいる鬼に交換条件で力を貸して貰って戦っているんだ」
「じゃあその心にいる鬼と話したら倒れたって事か」
深夜
「そう。シノアは鬼と話に行くって目を瞑ってから倒れたんだよ」
私にはその心にいる鬼という事が理解はできても情報の整理には知らな過ぎて役立たない。
だとすると私が警戒したあの気配の持ち主に関する情報は1つもなさそうだ。
他に情報を得る方法としては柊 暮人に直接尋ねる事しかない。
「そういえば柊 暮人は?一緒じゃないの?」
深夜
「すぐそこにいるよ。行く?」
「…え?」
深夜が指差したのはこのフロアの1番奥だった。