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罪と罰【終わりのセラフ】

第23章 帝鬼軍の首都




ちょうど研究所にグレンと深夜が入って来たのが見えた。
グレンは私達に気づかずにシノアが居る部屋へと入って行ったが、深夜は入らないらしい。


「与一は君月についててあげて」

与一
「それはいいんだけどアリスちゃんはどうするの?」

「私は…」

深夜
「!」


話していると深夜と目が合った。
先程居なくなったはずの私がいる事に驚いている様だ。


「深夜の所に行ってくる」

与一
「わかった。じゃあまた後でね」


そう言って与一は君月の元へと歩いて行く。


深夜
「アリスちゃん」


それを見送っていると、与一と入れ替わりで深夜が傍に来た。


深夜
「出て行ったと思ったけどここに居たんだ?」

「いや、1回出たけど用心棒として連れて来られたの」

深夜
「ああ…」


私の視線を追いかけて君月を見た深夜は何をしに来たのか察したらしい。


深夜
「あれ、どう思う?」

「人体実験の事?」

深夜
「うん」


先程と違って私が話している相手が深夜だからだろうが、立ち聞きしている研究員はいない。
だから正直に答える事にした。


「まず子供を使う事が理解できない。やりたいなら志願した兵士でも使いなさいよって感じ」

深夜
「…やっぱりそう思うよね。人体実験なんて本当はやるべきじゃないんだ」


これは私の機嫌を取ろうとしている訳ではなさそうだ。
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