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罪と罰【終わりのセラフ】

第20章 力の制御




人類の全蘇生、そんな事ができるなんて有り得ない。


グレン
「俺が殺してしまった人間を全て元に戻す」


グレンの決意を聞いて何か言える人はいなかった。
でも数人の蘇生で大半の人間が犠牲になったのに全員生き返らせるにはどれ程の代償がいるのか。

グレンの言っている事には現実味が全くなかった。


優一郎
「世界中の人間が生き返るのか?」

グレン
「ああ」

優一郎
「茜達も?」

グレン
「そうだ」


優ちゃんの質問に答えていくが、世界中となると規模が大きすぎる。


優一郎
「みんな聞いたか!?全員生き返るって!!」

シノア
「………」


それを間に受けて喜ぶ優ちゃんだが、誰も返事をしなかった。
みんな不可能だと思っているからこそ答えられない。


ミカ
「こんなの信じるなよ、優ちゃん」

優一郎
「…!」

ミカ
「できる訳ない。こいつに騙されちゃダメだ」


そんな空気の中、ミカは誰もが思っている事をハッキリ言った。


優一郎
「でも…」

ミカ
「できるのならどういう指定で生き返るんだ。8年前のウイルス蔓延で死んだ人間を全部生き返らせるのか?」

グレン
「そうだ」


確かにミカの言う通り複数の条件があるだろう。
そしてその条件なら茜達は当てはまらない。


ミカ
「じゃあ茜や子供達は生き返らないよ。時期が違うし殺したのも吸血鬼だ」

優一郎
「あ…」
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