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罪と罰【終わりのセラフ】

第19章 蘇生




彼は私とミカ、2人の人生も世界と一緒に壊したのだ。


鳴海
「そんな言い方は…!」

「仕方ないでしょ。こっちはもう普通の生活も死ぬ事もできない化け物になってしまったのだから」


言い返してくる鳴海に淡々と事実だけを伝える。


鳴海
「だが、それには中佐は関係な…」

グレン
「引き金は俺が引いた。それが事実だ」

鳴海
「中佐…」


それでも反論をしようとした鳴海だが、グレンに止められて黙った。
少なくとも今のグレンは責任を感じている。

だがいつかその気持ちが薄れて、あの時の自分の行動に責任を負う必要が無いと判断する日が来るかもしれない。

もしそうなったら私が一瀬 グレンを殺す。
この責任を背負って生きていく。
それが彼の罰なのだ。


君月
「じゃあもし中佐が蘇生をしなかったら世界が崩壊しなかった可能性はあるのか?」

シノア
「ないでしょう」


誰にともなく呟いた君月の疑問。
それに答えたのはグレンではなくシノアだった。


シノア
「だってその計画は誰がやってたんですか?どうせ柊でしょう?」

グレン
「………」

シノア
「中佐は柊に抵抗出来ない。その力は今も昔も」


グレンは否定しない。
グレンが昔から抵抗できない程強い柊という存在。


「で、その強い柊の裏にはそれを操る黒幕がいる。その存在をここにいる誰も知らないの?」
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