第18章 執着
そう、フェリドは800年以上も前からこの計画を考えていた事になる。
私も何かしら役目があるからこそ、生かしたはずだ。
ミカ
「ほら見ろ、やっぱりあいつは信じられない」
クローリー
「それは僕らも同感だよ。彼は迷惑なやつだしね」
「そもそもフェリドの事を信用している人なんかいないでしょ」
フオラは忠実だったが、どこまで本気か分からない。
それに彼はもう死んでしまった。
クローリー
「あ、そうだ。いっその事救うのやめようか?」
君月
「え…」
クローリー
「そしたら僕もちょっとだけ解放されるかも」
フオラとサキラという2つの駒を失ったフェリドの1番身近な手駒はこんな事を言う私達2人。
私はお兄ちゃんが手伝えと言うのならフェリドの手伝いをする。
だから何があったのか知らないが、フェリドを助けに行くのだろう。
だがそれを優ちゃん達はどう思うか。
家族を殺したフェリドに協力する私を裏切り者だと思うのではないだろうか。
そんな私の心配は杞憂に終わった。
優一郎
「いや、救おう」
「…どうして?」
優一郎
「フェリドにはお前の話を聞く必要があるし、女王には家族を救われたんだ」
「女王ってどういう事?」
あっさり救うと言う優ちゃんに質問をすると新たな情報が増える。
クルルも捕まっているのはあの時に囚われていた事が関係しているのだろうか。