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罪と罰【終わりのセラフ】

第6章 4年前




*****



昔の事を思い出し、2人揃って感傷に浸っていた。
場の空気も重い。



「…もう行こ、みんな夕飯食べよーって優ちゃんの事待ってるよ!」

優一郎
「…ああ」


多分そんな空気を何とかしようとしたのだろうか、茜は立ち上がると笑顔で話しかけてくれた。
それに対して返事はしたが動く気がおきない。



「先に帰ってるよー」


そんな俺を見て茜は去っていった。


優一郎
「はぁ…」


茜の背中が見えなくなるとため息が出た。
嫌な事を思い出したな、と他人事のように思う。

4年前の事はもう何度も思い出しているが、両親の事まで思い出してしまうとどうしても受け止めれない。
普段は両親の事を考える暇などないから、1度思い出すと耐えられないのだ。

それに1人になった事により余計に色々考えてしまう。


優一郎
「………」


1人になりたかった。
でもいざ1人になると1人にして欲しくない。


優一郎
「!」


そんな複雑な思いでいると、その気持ちが伝わったかのようにあいつが来てくれた。
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