第14章 任務
血が足りないからか、目の前が真っ暗になりそうだがなんとか立ち上がる。
辺りを見渡すも、生き残ったのはもちろん僕1人。
かなり無謀だが1人で渋谷まで帰らなくてはいけない。
深夜
「お」
どうにかして帰ろうと考えていると、見つけたのは1台の車。
少し壊れているがこれくらいなら余裕で動かせれる。
深夜
「悪運は強いんだよね〜」
少し弄るとエンジンが動いた。
ここから渋谷まではとばしても10時間はかかる。
ヨハネの四騎士に出会わなければもっと早くつくだろう。
深夜
「よし、行くか」
グレンにアリスちゃんの事を伝える為、気合を入れて乗り込んだ。
*****
(アリスside)
かなり急いだから疲れはしたが、想定より早く帰ってこれた。
屋敷に入って一息つく事はせずにお兄ちゃんを探し始める。
「いない…?」
だが、いつもいる場所に彼らはいない。
これ以上探し回るのも時間の無駄。
だからたまたま通りかかった子供を1人呼び止めた。
「フェリドかクローリーいない?」
男の子
「へ…?えっと…」
この男の子はフェリドが出入りを許可している子供の1人。
「………」
男の子
「………」
怖がらせない様に気をつけたが、完全に怯えてしまっている。
時間が惜しいが仕方ないので、私は言葉の続きを待つ事にした。