第13章 仕置【R-18】
弛緩したイリアの身体を愛撫する手を
ジルは止めない。
「もう、イッてしまわれたのですか」
「はぁ……はぁ………んぁ……」
ジルがどんな顔をしているのか
イリアには分からない。
「そのような姿を……シドに見せたのですね……」
「……ジル!そ、それは……あっ!」
蜜壺を指がするっとなで上げ、イリアの身体がビクンッと震えた。
「こんないやらしい蜜をこぼして……」
「あ……」
いつもの
優しく、紳士的なジルからは
想像もつかない
卑猥な言葉が
イリアの耳を犯していく。
「さぁ、教えて下さい。シドの前で…貴女はどのように啼いていたのですか?」
「あっ!あぁっ……ジ、ル……ぅっっ」
再び抜き差しされる指が
蜜を絡め取り
指の本数が増していき
どんどん速くなる。
「あっ……あぁっ……や、やぁっっ……」
もたらされた快楽が、あっという間に上りつめていく……。
「さぁ……今夜は壊れるまでイッて下さい。あの夜のことなど、もう二度と思い出せないほどに」
イリアの口から漏れる啼き声は
かなり掠れていた。
内腿は痙攣し
口の端から僅かに雫が溢れる。
ぐったりとその身を横たえるイリアの顔に
ふとジルの指がかかり
拘束されていた視界と手首が
解放された。
薄暗い、明かりの灯る部屋。
イリアは目線だけ起こして
自分に跨り見下ろすジルを仰ぎ見た。
ジルは汗でしっとり濡れた髪をかき上げ
優しい微笑みを浮かべていた。
肩が僅かに揺れ
呼吸が上がっている。
「どんなに…汚れた貴女でも……」
ジルの指が顎を捉える。
「どんなに…醜い貴女でも……その全てを私に……私だけに晒して下さい」
「ジ…ル……」
視界が滲む。
深紫の瞳が、見えなくなる。
「この世界で、貴女を一番知るのは私でありたいのです…他の……誰にも、見せることは許しません」
榛色の瞳から
涙が流れ落ちる。
「そして………世界で一番、私のことを知るのも、貴女であって欲しいのです」
「ジル……」
頬の涙がそっと拭われる。
「嫉妬深く、幼稚な私を…受け入れていただけますか?」
イリアはこくりとうなづいた。