第12章 抗えない【R-18】
シドは
無表情な顔で見下ろしながら
今までにない強い律動で
イリアを貫き続けた。
「んああっっ……ああっ………シド……」
涙を流しながら喘ぐイリアを見ても
シドの表情が変わることはなかった。
「シ……ド……、や………あっ、あ………だめ……」
このままじゃ…
(イッちゃう………いや………!!)
押し寄せる波があまりに大きすぎて
イリアは抗うことも止めることもできなかった。
(……だ、めだ………)
「いやぁぁっっ………!!」
イリアの身体がしなり
ビクンッと大きく震えた。
シドは
打ち込んだ己を引き抜くことなく
弛緩し肩で息をするイリアの身体を引っ張り起こすと
向かい合うように抱きかかえた。
目の前の、榛色の瞳が
虚ろな眼差しで乱れた呼吸を繰り返す。
「……イリア」
掠れた声が
耳元で囁かれる。
「…お前以外、要らねぇ」
「………!!」
突然告げられたシドの言葉の意味は
イリアの胸を
キリキリと締め上げた。
「シ………ド…?」
「……二度は言わねぇ」
シドはイリアの腰元にある双丘を掴むと
そのままイリアの身体を持ち上げ上下に動かした。
「……はあぁっっ……!!」
突然始まる律動に
イリアは耐えられず、シドの両肩にしがみついた。
「ああっ……んっ……や……ぁっ……」
大きくゆっくりと
奥まで突き抜ける律動に
イリアは再び涙が流れる。
あっという間に質量を増していくシド自身が
イリアの中で暴れだす。
「シド………シ、ド………っっ!!」
蜜壺が締め上げられ、シドは苦悶に満ちた表情を浮かべる。
「くっ………しめんな……クソっ」
律動が早まる。
快楽の加速が…止まらない。
(だめ……シド………ズルい…よ……)
「あ、あ、んぁっ………イク、イッちゃう……ダメ…」
上り詰めそうになる次の瞬間
「……好きだ、イリア」
掠れた声が
一瞬耳をかすめたような気がして
シドのほど走る欲が
イリアの身体の中を
突き抜けていった。