第1章 夜【R-18】
少しずつイリアが目を開けると
シドは満足そうに
先程までイリアの奥を突いていた指を舐めていた。
(……いやらしい……でも)
「……んだよ、その目は」
「…シド……」
(……どうしよ、また溢れてきちゃう)
イリアは、妖艶なシドの姿に見惚れてしまっていた。
自然と視線が下に降りてしまう。
ボトムにおさめられているであろうシド自身が
そこで苦しそうにしているのは明らかだった。
イリアの視線に気づいたシドは、にやりと笑った。
「お前さ…ほんとエロいな」
「…えっ」
「そんな物欲しそうな目で見んな」
言葉の意味をすぐ理解したイリアは顔を赤らめて目をそらした。
シドのせせら笑いと共に、ベルトを外す金属音が響く。
「お前の欲しいモンは…これか?」
恥ずかしさで視線を戻せずにいるイリアの顎をぐっと掴む。
「…やっ!」
シドの意地悪な笑み。
そしてそそり立つシド自身。
鍛えられた体躯が、薄暗い部屋の中でもはっきりと見える。
それでもやはり、先走りの雫をにじませたシド自身に目線が行くと
「……やっぱりエロいな、お前」
そう言って、イリアの顔の前に差し出した。
もう、それは自然な流れで
イリアはシド自身に舌を絡めた。
口の中へは到底おさまりきらないそれを
下から舐めあげ
先端を泳がせ
丁寧に扱く。
「………っ……」
シドの吐息がわずかに漏れる。
イリアは、喉の奥の限界までくわえ込み上下に動かした。
「……んっ」
イリアの後頭部にシドの大きな手が添えられる。
信じられないほど優しく
シドが髪を指で梳いていく。
シドのことを気持ちよくさせているはずなのに
それだけで
イリアの身体は熱くなっていった。
それでも休まず舌を動かすイリアに
「……ん、おい……それ以上は……ヤバいな」
シドは肩を掴んで静止させた。
そして静かに告げた。
「一番欲しいところに…やるよ」
シドと交わる時は大概後ろからだ。
今夜もそう。
イリアの中心から滴り落ちる蜜をシド自身に絡めなら、さんざん焦らす。