第12章 宴の誘い
佐助「こんな事もあろうかと作っておいたんだ。ガラスを集めるのに凄く苦労したけどね」
萩「えっ!?これ作ったの?凄いね佐助君」
驚きながらもグラスを受け取り謙信に手渡す
ワインの封を開けゆっくりグラスに注ぐ
謙信「綺麗な赤い色をしているな」
ゴクゴクと飲み干す
謙信「これは果実酒か、確かに美酒だな」
萩「はい。色々ありますが葡萄と言う果物から出来てます」
空いたグラスにワインを注ぎながら説明をしている
(酒ぐらい自分で注ぎなよ)
横目で萩と謙信を見ながら佐助の話を上の空で聞いていた
佐助「確か家康さんの弓は百発百中の腕前ですよね?」
謙信が萩にワインを飲めとグラスを渡す
家康「はぁ・・・そうだけど?」
(気安く萩に触らないでよね)
仕方なく受け取りペロッとワインを舐め『美味しいです』とほほ笑む
(何で謙信に可愛い笑顔向けてるの)
イライラしていると隣から少し焦った声が聞こえてきた
佐助「謙信様、萩さんにお酒飲ましちゃ駄目です!?」
家康「えっ!?」
(今飲んだって言うか舐めただけだよね?)
謙信は素早く萩からグラスを奪う
謙信「何故だ?」
佐助「それは・・・・・」
萩「ふふふっけんしんさま~」
ギュッと抱き着き微笑む
家康、幸村「「なっ!!」」
信玄「おっ積極的だね」
謙信「萩?」
佐助「萩さんは酔うと近くにいる人に抱き着く癖があるんです」
謙信「ほぉそれは良い事を聞いた萩、もっと飲め」
萩「はーい。おいしいです」
謙信「ふっ萩、髪は食べるな・・・これは何だ?」
口にかかった髪を後ろに流して気づいた、首筋に赤い痣がある
ツッと首筋を指で撫でる
萩「っん・・・くすぐったいです~」
謙信「誰がつけた?」
家康は横から萩を引っ張り抱き寄せる
家康「俺ですが何か?」
フッと挑戦的にほほ笑む
萩「ふふふっ、だいすき~いえやす」
家康「俺も好き」
チラッと謙信を見ると眉間にしわを寄せて睨んでいる
謙信「・・・貴様確か弓が得意だと言ったな
俺と勝負をしろ萩をかけて」