第9章 春日山城下
萩「あれ?兄様も来てたんだ」
いつの間にか近くで信長が見ていた
信長「待っていたが誰も報告に来ぬからな
それで、何を言ったのだ?」
三成「私も気になります、何をおっしゃったのですか?」
萩「ふふっ、な・い・しょ・です
信玄様、謙信様また遊びに来ますね、今日は楽しかったです。」
信玄「ああ、待ってるよ萩」
謙信「今度こそ貴様を春日山城でもてなしてやる」
萩「はい!楽しみにしてますね」
秀吉「もてなすなら連れ去らずに前もって書簡でも送ってきて欲しい物だな」
謙信「書簡を送れば良いのか」
信長「まあ其れならばお供付きでもてなされてもいいぞ謙信」
謙信「ではいずれお前宛に書簡を送ろう」
萩「はい!?」
信長「帰るぞ。家康、政宗、光秀!?」
少し離れてみていた三人に声をかける
家康、政宗、光秀「「「はっ!?」」」
信長が去ってから振り返り信玄に声をかける
秀吉「萩に手を出すなよ」
信玄「何だやきもちか?」
秀吉「煩い!?兎に角これ以上萩に触るんじゃねえ!?」
信玄「あまりにも可愛らしく見つめられたものだから、あれは男心を擽る顔だ見れば分かる
お前こそ萩に手を出すなよ?」
秀吉「お前と一緒にするな!?」
三成「秀吉様如何なされましたか?皆さまお待ちしております」
なかなか来ない秀吉を迎えに来た
秀吉「ああすぐ行く」
三成「お二方失礼致します。いずれまた」
頭を下げて秀吉を追いかけて行った
萩は信長の馬に揺られながら疑問を口に出す
萩「ねえ、どうして私が春日山城下にいるって分かったの?」
光秀「たまたま俺が見かけてな。面白そうなので後をつけさせたまでだ」
三成「申し訳ございません」
家康「本当いい迷惑」
萩「??何で三成君が謝るの、悪いのは私でしょ?」
秀吉「あー、実はなお前の後をつけるように三成に俺が頼んだんだ」
ポリポリ頬を掻きながら苦笑いをする
萩「えっ!?そうだったのごめんね三成君」
信長「萩お前は帰ったら説教だ。所でそれは何だ?」
襟元の朱色の扇子を指さす
萩「これは信玄様が買ってくれたんです」
頬を赤く染め俯く