第9章 春日山城下

秀吉「どうした二人とも？何かここだけ空気悪いぞ」

三成「体調でも悪いのですか？」

家康「煩い、黙れ、話しかけるな」

政宗「悪いがお前の相手が出来る状態じゃねえ
気を抜くと殺気が漏れる」

三成に対しての態度が家康は普段に増して棘がある
政宗までもが三成に苛立っている

家康「秀吉さん」

秀吉「な、何だ家康？」

相変わらず黒いオーラを纏い口元に不穏な笑みを浮かべる

家康「弓矢を持ってませんか？あいつを弓矢で突き刺してやりますから」

政宗「いいなそれ、その後で俺が鉄砲で風穴を開けてやるよ」

クククッと笑い出した二人を秀吉が止めに入る

秀吉「ちょ、ちょっと待て落ち着け！弓矢も鉄砲もここには無い
あったとしても今のお前達には渡せない！！」

政宗「使えねぇ奴だな」

家康「本当、使えない･･･」

秀吉「政宗はともかく家康まで･････一体何があったんだ？」

困った顔をしていると

三成「そうですね･･･光秀様に聞いてみては如何でしょうか？」

秀吉「光秀だと？あいつは安土で留守をしているはずだ」

三成「えっ？光秀様は安土を出発した時からご一緒でしたよ？
ずっと陰から見守って下さっています」

ほら、あそこにっと指さす先に光秀の姿がある

光秀「何だ気づいていたか三成
まあいい、萩は予想以上の働きだ面白いものを見せて貰った」

クククッ笑いながら家康と政宗を見る

光秀「お前たち二人面白いくらい甲斐のトラに嫉妬しているな
欲を言えばあの場面に秀吉がいればなお良かったのだがな」

家康、政宗「「煩い！！」」

秀吉「嫉妬？あの場面って何だ」

話についていけない秀吉が家康、政宗に問いかける

家康「答えたくありません」

政宗「腹立つから言いたくねえ！」

光秀「なら俺が教えてやろう
ただし、殺気放つなよ秀吉？」

秀吉「分かったから早く話せ！？」

ニヤッと笑うと

光秀「甲斐のトラと萩が接吻をしていた、それもかなりの濃厚な･････」

秀吉「信玄！！！」

光秀の言葉を最後まで聞かずに信玄めがけて走り出した

光秀「やはり惜しいな、さっきの場面に秀吉がいればもっと面白いものが見れてたものを」

走っていく秀吉の後ろを三成もついて行く