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イケメン戦国【ご先祖様は織田信長】

第8章 ツンデレなあなた


「この短刀で、か弱い乙女に大の大人を、
しかも3人も一度に相手しろって言うの?
嫌、無理でしょいくら何でも
大体渡すなら普通の刀を頂戴よね」

ブツブツ呟いていると

「大丈夫、あいつに何か言われた?」

「へ?ああ、大丈夫です」

慌てて短刀を胸元にねじ込む

「良かったじゃあ、甘味食べに行こうか」

離れた手をもう一度握られて

(はぁ・・・やっぱり行かなきゃダメか
しょうがない取りあえず甘味を堪能しよう)

「ええ、行きましょうか」

大通りから一本裏道に入る

「店までちょっと歩くけどすっごく美味しいから」

「俺たちも楽しみだよ」

「きっといい声で啼けるよ」

「泣く程美味しいの?」

「そうそう、『啼く』ほどね」

ニヤニヤし始める男たち

「ふーん・・・ねえ、この先は何もない様に見えるんだけど?」

「うん、何も無いよ」

「えっ!泣くほど美味しい甘味は!?楽しみにしてたのに」

「大丈夫大丈夫、楽しませてあげるから」

「たくさん啼かせてあげるよ」

「面倒だから遠慮します」

「俺たちから逃げれると思ってるの?」

ジリジリ追い詰められ後退していると
ドンッと背中に壁があたる

「あっ!!!」

「もう行き止まりだ」

「観念しろ!」

(しょうがない頑張ろうかな)

「分かったよ。
でも、ちょっと待ってね」

そう言う帯に手を掛け緩め
足を動きやすいように裾を少しはだけさせると
白く長い脚が見える

「何だ聞き分けいいじゃねえか」

胸元も緩めると短刀に手をかける

「お待たせ。それじゃあ、試合を始めましょうか?」

にっこり微笑む

「へ?試合?」

「誰から来る?それとも3人とも一緒?」

試合と言われて訳が分からず動揺する3人の男たち

「えっ?だから『泣く』ほど『楽しい試合』をしてくれるんでしょ?」

キョトンとして聞き返す

「やはり萩は面白い
あれを『試合』と思うとはな」

「んっ?来たか」

クククッっと笑いながら見ていたがやっと目標が姿を現した

「なかなか面白いことをしているな俺も混ぜろ」

「久しぶりだね萩さん」

「えっ!謙信様と佐助君?」

「やあ俺の天女逢いたかったよ」

ジッと見つめてから

「今日は一段と美しいね。妖艶で」

「へ?妖艶?」

「おま、なんちゅう着方してんだよ!」



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