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イケメン戦国【ご先祖様は織田信長】

第8章 ツンデレなあなた


「あっ、ねぇねぇあそこで売ってるあれは何?」

光秀に連れられ春日山城下にやって来た萩は
キラキラと目を輝かせながら光秀の袖を引っ張る

「あれは甘味だ」

「甘味!?じゃあじゃあ、あっちにあるのは?」

興奮気味に左右の店を指差す

「甘味だ・・・・・お前は甘いものにしか反応しないのか?」

「うっだって、美味しそうなんだもん・・・・」

(っん?あれは・・・・・)

人混みの中目標を発見した

「萩」

「なに、どうしたの?」

「用を思い出した適当に時間を潰していろ」

手元にポイッと何かを投げてきた

「えっ?これさっきの・・・・」

「それでも食べながら待ってろ」

「お、美味しい!!ありがとう光秀さん」

ニコニコともらった甘味を頬張る

「食べ物に釣られて知らない奴にフラフラついて行くなよ?」

「子供じゃないんだからついてかないよ!!」

「では大人しく待っていろ」

フッっと口元に黒い笑みを浮かべる

(さて、どう出る?)

気配を消し離れて観察を始める

萩は言われた通りに大人しく座って甘味を食べる
若い男達が一人になった萩を見つめながら話をしている
視線に気づき萩は顔をあげると目が合いにっこり微笑む

「こんにちは、お嬢さんお連れさんは?」

「用があるみたいで『ここで待ってろ』って言われたの」

「あっちで美味しい甘味があるんだ
良かったら案内しようか?」

「甘味・・・い、いえ大丈夫です」

「ちょっとくらい離れても大丈夫、俺たちと一緒に行こう」

「わっ!ちょ、待って・・・」

手を掴み引っ張られ前のめりになり
通りかかった男性にぶつかってしまった

「お嬢さん大丈夫ですか?」

「あっ!みつひ・・・・」

『名を呼ぶな、全く食べ物に釣られるなと言っておいたはずだぞ』

男たちに聞こえないよう小声で喋る

「うっ、ごめんなさい」

『俺は助けない、自分で切り抜けろ』

「では、気を付けて下さい」

去り際に短刀を手渡された

(短刀?これで倒せとでも言うの?)



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