第7章 兄様の休日
萩「わぁ、凄く綺麗な子ですね」
信長「こいつの名前は黒羽だ」
萩「黒羽・・・」
名前を呼ぶと首をこちらに向ける
大きな目で見つめる
キョ、キョ、キョ、キョ
っと鳴くと空に舞い上がる
空を旋回して湖に急降下しザブンッと飛沫を上げる
直にまた空に飛びあがり萩のもとに帰ってくる
口には魚を銜えている
萩「魚くれるの?ありがとうね黒羽」
優しく頭を撫でてやると
キョ、キョ
信長「黒羽・・・貴様」
家康「あんた人間だけでなく鳥にまで好かれるの?」
萩「どう言う意味?」
家康「獲物を雌に与えるのは求愛行動」
萩「えぇっっ求愛!!」
信長「黒羽、貴様に萩はやらんぞ」
家康「何を鷹に言ってんですか」
溜息を吐きながら萩が持っている魚に手を伸ばす
ピューイ
家康「!!!」
いきなり黒羽が手を嘴で突きに来る
家康「たかが鳥の分際で萩を自分の物だとでも思ってんの?」
殺気を込め黒羽を睨み付ける
信長「家康、貴様も人のこと言えぬだろう?」
家康「・・・・・兎に角、黒羽に狩りをさせてみたら?
萩の言う事なら聞くんじゃない」
信長「そうだな、やってみろ」
萩「うん。黒羽お願いしてもいい?」
キョ、キョ、キョ
っと鳴くと空に舞い上がる
何度か旋回して獲物を見つけたのか地上に向かい急降下する
獲物を捕まえると萩のもとへと帰ってくる
それを何回か繰り返す
萩の周りには黒羽が狩りをした獲物が沢山並んでいる
萩「黒羽!もういいよ!?あ、ありがとう」
キョ、キョ、キョ、キョ
っと得意げに鳴きながら空を旋回して森へと帰って行った
萩「これどうしましょうか?」
信長「お前の物だどうしたい?」
萩「そうですね・・・この子達を無駄死にさせたくないので
持って帰ってお料理しましょうか」
家康「政宗さんに料理してもらってよね」
信長「では、家康全部持って帰るぞ」
家康「わかりました」