第7章 兄様の休日
大量の獲物と共に馬に乗り城へと帰って来た信長達を見て
出迎えた秀吉、三成、政宗が驚く
秀吉「おかえりなさいませ信長様。
この魚や兎はどうされたのですか?」
三成「凄いですねこんなに沢山」
萩「政宗これで夕餉作ってくれる?」
政宗「任せとけ旨い飯作ってやるよ」
魚や兎を持って去っていく
秀吉「でっ、あれはどうしたんだ家康?」
家康「黒羽の貢ぎ物」
秀吉「はぁ!?貢ぎ物だと」
信長「どうやら黒羽は萩を妻に迎えるつもりらしいぞ」
三成「妻?萩様は鳥にも好かれるのですね」
家康「三成と意見が合うのは癪だがその通りだよ」
苦い顔をする
信長「あいつ俺の言うことより萩の言うことを良く聞く
今日はどうだった萩
たまには外に出るのも良いものだろう?」
萩「はい、とても楽しかったです」
馬を三成に引き渡すと城の中に帰っていく
三成「萩様は馬や鳥以外の動物もお好きですか?」
萩「うん。動物は何でも大好き」
三成「では、秀吉様の御殿に子猿がいるのですが、
確か名前がええっと・・・サケ、でしたっけ?」
秀吉「ウリだ、ウリ。二文字ってことしかあってないぞ。
動物に興味がないのは知ってるが、そろそろ覚えてやれ」
家康「馬鹿だとは思ってたけど二文字の名前も覚えられないのか・・・」
秀吉「萩だったらウリも懐くかもな」
三成「では萩様ウニを見に来て下さいお待ちしております」
いつでも来い、と言って三成と城に入っていく
萩「三成君また間違ってるよ・・・」
家康「子猿より萩には子鹿がお似合いだよ」
萩「子鹿?」
家康「明日御殿に来なよ。会わせてあげる」
萩「えっいいの!?楽しみにしてるね。可愛いだろうな~」
家康「萩の方が可愛い」
萩「えっ?何か言った家康」
ボソッっと言った言葉を聞き取れず
小首を傾ける
翌日、家康は後悔する事になる。
子鹿の『わさび』までもが萩に求愛行動をする
ライバルが増える事を家康はまだ知らない