第16章 招待状
謙信「菻、菻どこだ」
菻「どうしたの謙信?」
謙信「どこに行っていた」
菻「信玄と馬を探しに行ってた」
信玄という言葉にぴくっと反応するも
謙信「馬?」
菻「そうだよ、ここの移動は馬でしょ?
私も自分の馬を探そうと思って」
謙信「なぜ俺に言わない」
菻「謙信は城主で忙しいでしょ?
信玄は暇そうだったから
二人っきりじゃないよ、佐助も幸村もいたから」
謙信「ならいい、いい馬はいたか?」
菻「うん!綺麗な白い馬がいたの!?
足も速いし凄く良い子なの!」
謙信「そうか良かったな
出かけるときは必ず俺に言え」
菻「ところで探してたみたいだけど何か用だった?」
謙信「萩からお前宛に手紙が届いた」
菻「えっ!姉さまから!?」
【 菻へ
手紙を書くのは久しぶりだね。
安土城で私と菻の再開の祝いをしてくれることになったの
ぜひ、安土城に遊びに来てね。待ってます
萩より 】
菻「姉さまが安土城でお祝いしてくれるんだって行ってもいい?」
謙信「安土城で祝いだと・・・祝いならこの春日山城ですればいいだろう」
安土城でと言うのが気に入らないのか了承しない
菻「えぇーせっかく姉さまが招待状くれたのにいけないの?
姉さまがっかりするだろうな~」
謙信「菻は行きたいのか?」
菻「残念だな~謙信と一緒に行きたかったのにな~」
謙信「仕方ないそこまで言うなら一緒に行ってやろう」
菻「やったー!大好き謙信!!すぐに準備するね」
トタトタッと廊下をかけてゆく菻の後姿を見てフッとほほ笑んだ
佐助「謙信様は菻さんにベタ惚れですね」
謙信「佐助か。べたぼれとはなんだ?」
佐助「惚れ込んでいるってことです」
謙信「間違いではないな
佐助、安土へ向かう準備をしろ」
佐助「はい」