第15章 二人目の姫君
信玄「ここが春日山城だよ」
菻「おぉーさすがお城おっきいね!」
佐助「菻さん城主の謙信様に会ってもらってもいいかな?」
菻「大丈夫だよー」
門を潜り入口まで進むと幸村が出迎えてくれた
佐助「ただいま幸村、謙信様は?」
幸村「おぉ、広間で酒飲んでる
最近戦も鍛錬もしてないからぴりぴりしてっぞ」
菻「なに謙信様とやらは機嫌悪いの?」
信玄「ああ、大丈夫だ菻の顔を見たら機嫌が悪いのも治るはずだ」
にこにこ微笑まれ?マークを浮かべつつ広間へと向かって歩く
佐助「謙信様ただいま帰りました」
謙信「入れ」
襖を開くと不機嫌そうな顔で杯をあおっている謙信がいる
謙信「佐助貴様なぜ部屋に居なかった」
佐助「部屋に来たんですか?
少々野暮用が出来ましたので出ておりました」
謙信「野暮用だと?」
眉間にしわを寄せて睨む謙信に信玄が話しかける
信玄「お前に会わせたい娘がいる」
謙信「娘だと?貴様性懲りもなくまた女を連れ込んだのか?」
殺気を漂わせゆらりと立ち上がるが信玄の後ろにいた菻を見て動きが止まった
菻「・・・・・こんにちは?」
佐助「ええっとこちらは・・・・・・」
謙信「萩!」
佐助の言葉を聞き終わる前に謙信は菻を抱きしめようとしたがするっと躱された
菻「私は萩じゃないっ、気安く触らないで!?」
睨みながら言い放つとぷいっとそっぽを向く
謙信「・・・どういう事だ」
信玄「謙信、佐助の話を聞いてやれ」
佐助「彼女の名前は菻さん、萩さんの妹です。因みに二人は双子です」
菻「織田菻と申します。
暫く佐助の部屋にお邪魔します
あと、私を姉さまと間違えたら口聞きませんので」
ツンとしながら挨拶をして佐助の手を引き広間を後にした
菻と佐助がいなくなった広間では
幸村「あいつすげーな」
信玄「萩と見た目は同じだが菻ははっきり物を言う娘だな」
謙信「俺を睨み啖呵をきるとはな・・・・・気に入った」