第13章 秘密
家康「秀吉さん、光秀さん」
秀吉「家康か、小物売りはいたか?」
家康「いえ、もう店じまいしたようです
聞き込みをしてきたんですが・・・・・」
眉間にしわを寄せ黙り込んだ家康に光秀がにやりと笑う
光秀「なんだ、男と仲睦まじい姿を見たとでも言われたか?」
家康「・・・・・『まるで恋仲のようでした』と言われました」
秀吉「はぁぁっ!?恋仲!?」
光秀「煩いぞ秀吉」
秀吉「す、すまん。しかし、恋仲・・・・・」
ショックが大きいのかぶつぶつつぶやき続ける秀吉に仏頂面の家康
それを見て黒い笑みを浮かべて笑う光秀
三成「ただ今戻りました。八百屋のご主人が言うには萩様は売れなくなったお野菜を引き取っていらっしゃるらしいのですが・・・・・」
合流した政宗と三成
三成が説明をしているが誰も聞いている様子はない
政宗「何やってんだお前ら?」
光秀「今秀吉と家康が少々落ち込んでいるところだ」
クククッと楽しそうに笑う
三成「落ち込むですか?お怪我でもなさいましたか?」
政宗「ここまで歩いてくるだけで怪我するわけないだろ」
三成「では・・・・・」
家康「煩い黙れ三成」
イラッとして三成を睨み付ける
政宗「八百屋にいたのは萩で間違いないみたいだが家康、小物屋にいたのは萩だったのか?」
家康「違っててほしい・・・・・」
政宗「はぁっ?なんだって聞こえねえんだけど」
ぼそっと小さい声で言った言葉が聞こえずに聞き返す
家康「多分こっちもあってると思います」
政宗「そうか、で、秀吉はどうしたんだ?」
未だに一人でつぶやき続ける秀吉に目を向ける
光秀「秀吉のことは捨て置け」
三成「??」
訳が分からず小首をかしげる
政宗「まあいい、あの小屋に萩はいるのか?」
光秀「ああ、萩の気配が確認できる
あと少なくとも一人はいるな」
秀吉「何!?すぐに助ける」
政宗「待て、秀吉落ち着け!」
今にも走り出しそうな秀吉の肩を掴む
三成「そんなに兎にお会いしたいのですか?」
秀、家、政「「「はぁっ!?兎!?」」」
三成「萩様が自分好みの可愛い男の子の兎がいると仰っていましたが・・・・」
小首を傾げる三成に脱力する秀吉、家康、政宗、それを見て笑う光秀
その時小屋の扉が開いた