第12章 宴の誘い
信玄「やあ姫君いらっしゃい」
萩「こんにちは信玄様」
光秀「甲斐のトラ自ら出迎えか」
信玄「可愛い姫君がせっかく来てくれたんだ出迎えぐらいするものだろう?」
にっこり微笑むと萩の腰に手を回し歩き出す
信玄「宴の席へ案内しよう。幸、明智の案内は頼んだよ」
幸村「はぁ?何で俺が、行くとこ同じなんだから一緒に行きゃあ良いでしょうが!」
ぶつぶつ文句を言う幸村の後ろを光秀も続く
信玄「謙信、姫君が到着したぞ」
襖を開き広間に入ると上座に謙信が座りすでに酒を飲んでいた
萩「謙信様、本日は宴に御呼びいただきありがとうございます」
謙信「ああ、よく来たな」
佐助「萩さんいらっしゃい。出迎えせずごめん、どうしても信玄様が出迎えると言うものだから」
萩「佐助君は昔から律儀だね、全然気にしてないよ」
幸村「昔からって佐助、萩とどう言う関係なんだ?」
佐助「萩さんとは幼馴染だよ」
謙信「幼馴染?聞いてないぞ」
佐助「聞かれてないので言っていません」
光秀「俺は知っていたぞ」
萩「そうだね、安土の皆は知ってる」
佐助「信玄様に連れられて春日山に来た時に、信長様を見たけど小父さんにそっくりで吃驚したよ」
幸村「お前のその表情で言われてもな・・・」
佐助「そう?」
信玄「父親が信長にそっくり・・・姫が母親似で良かったよ」
光秀「それは俺も同意見だな」
萩「でも性格は兄様と全然似てないよ?
信長の再来だって言われてたけど、温厚で争いとか嫌いだったし」
佐助「そうだね。あっ光秀さんに見てもらいたい僕のコレクションがあるんですがいいですか?」
光秀「これくしょん?なんだそれは」
萩「大事なものだよ」
光秀「ああいいぞ。ついでに春日山城を案内してくれ」
佐助「はい。謙信様行ってきます」
謙信「佐助、分かっているな?」
佐助「はい」
謙信「ならばいい、行ってこい」
光秀「行ってくる、大人しくしていろよ萩」
萩の腰を抱き寄せ瞼に口づけを落とした