第7章 君と描く未来
「怖かったね、もう大丈夫だよ。」
「O2…!」
敵の襲撃により大打撃を受け、崩壊した建物の中、瓦礫に埋まった少年に手を差し伸べた。涙でぐしゃぐしゃだった少年の表情がパッと明るくなる。瓦礫の下から少年を助け、その胸に少年を抱いた。
こんな大掛かりな襲撃なんて敵連合以来。なんて思っていたら後ろで物凄い爆発音が響いた。
「オイ!怪我人ばっかに気を取られてんじゃねーぞ!」
「すげえ本物の爆殺卿だ…!」
少年の目が爆殺卿こと、勝己くんを見て輝いた。ド派手な個性に圧倒的な実力。オールマイト亡き今、No.3ヒーローとなった爆殺卿は子供達に大人気。言葉遣いが悪いのもそれが痺れると言って、彼を目標に掲げヒーローを目指す子供も少なくない。
「爆殺卿が一緒なんだから大丈夫でしょ?」
それに舌打ちをすると、派手な破壊音が響き、今回の事件の主犯が姿を現した。
「No.1ヒーローO2に、No.3ヒーロー爆殺卿とはついてねえなあ。…だが、殺す。全員殺す。」
「はっ!やれるもんならやってみろよ!」