第2章 管理人の1日
そしてそして時間がたつこと数時間。
PM12:00になりました!
1時間のお昼休憩がだいたいここらへんで入ります。
「( 今日はご飯どうしよっかな~ )」
「………」
「( パスタもいいけど…あーでも麺が無いわ。詰んだ)」
「……………」
「…涙。どうした」
実は、さっきからエントランスの前で、年齢が私の一つ下の水無月涙が両手で頬杖をつきながら無言でこっちを見つめているのである。
「………こはね」
「はい。なんでしょう」
「……………」
名前を呼ばれたので返事をかえすと、涙から返事は返ってこない。
しかし…
ぐうううううう
言葉が返ってこなかった代わりに、腹の虫の音で返ってきた。
その音を聞いた私は、全てを察する。
「…寮には?」
「今は僕だけ」
「……焼いてるのと茹でてるのどっちがいい」
「…焼いてるのがいい」
「…了解」
と言うわけで、私は涙を連れて自室に戻る。
「そこらへん座ってて~」
「うん、テレビみてていい?」
「良いよ~」
そう言って私は涙をリビングのソファに座らせ、自身はキッチンへと向かう。
さっきアイドル達の所には調理師さんが来るって言っていたけど、
寮に居る人数が少ない時間帯でもある昼間は、唯一調理師さんが来ない。
だから、その時に自分で料理を作るのが得意ではない男共が、たまに私の休憩時間におしかけてくる事がある。
この涙もそのうちの1人だ。
基本的にお昼は皆、学校だったり仕事だったりする事が多いので、学校に行っていない涙は私の元に来る確率が1番高いのです。
今となっては涙の来る確率が一番高いけど、昔はそうでもなかった。
出会った頃は目も合わせてくれなかったしね。
まさかここまで懐いてくれるようになるとは…
感慨深いもんですよ、ほんと。
卵を箸でかき混ぜながらそんな事を考える。
そしてそんな涙をちらっと盗み見ると、お昼のバラエティ番組を必死に見ていた。
多分恋がレポーターで出てるやつ。