第4章 管理人はたまに送迎係
そう言って黒月さんはエントランスの扉を走って出ていった。
よし、黒月さんが恩は必ず返すって言っていたことだし、今度高級焼肉にでも連れて行ってもらおう。
待っててね私の高級ハラミちゃん…!!
と、言うわけで今に至るのである。
「車内暑かったりとか寒かったりとかします?お2人とも大丈夫ですか?」
「俺は大丈夫だ」
「僕も大丈夫だよ」
「それは良かったです。今日2人はどんなお仕事されるんですか?」
私の問いかけに、始さんが答える。
「今日は確か…雑誌の撮影だな。表紙を俺と隼の2人で撮るらしい」
「それでその後にインタビューがあるんだよね。いやあまさか始と雑誌の表紙を飾れる日がくるとは……今日はなんて幸せな日なんだろうね!!」
始さんに続いて、隼さんが興奮気味に答えてくれる。
この隼さんはと言うと、自身もアイドルでありながら今、彼の横に座っている始さんのファンクラブに入っていたりする。
しかも会員No.6と言う称号の持ち主で、かなりのガチ勢だ。
「…その雑誌の完成品が寮に届くのが待ち遠しいですね隼さん」
だいたい雑誌の撮影をした後は、後日完成品が届くので、おそらくそれを舐め回す様に見るんだろうなと思っていたのだけれど…
「こはね、何を言っているんだい?」
その考えは、どうやら甘かったようだ。
「始クラスタたるものが、きちんとお金を出して雑誌を購入し始に貢献しないでどうするんだい?もちろん観賞用・保存用・布教用・スクラップ用の最低4冊は買うよ僕は!!」
…あ、隼さんの隣で始さんが超ドン引いてる。