第2章 こたつでサミット
そっと潤の中から抜け出し、心地いい脱力感を抱えた身体をその横に投げ出した。
肩で息をしながら、ふと隣を見ると、潤がウトウトし始めていた。
「潤、寝るなよ?」
完全に寝入ってしまったら、起こすのに一苦労するのは目に見えている。
「風呂入るぞ? な?」
「…うん…入る…」
潤の脱力しきった身体を抱き起し、無理矢理ベッドから引きずりおろすと、そのまま浴室へと入った。
浴室のドアを開け、照明のスイッチを押す…けど…
「あれ? 点かねぇ…」
「あっ…電球、替えるの忘れてた…」
「どうすんの? つか、替えは?」
「そこにあるとおもうけど…」
潤が脱衣場に設置されたストック棚の最上部を指さす。
「ここか?」
ストック棚の扉を開け、手を伸ばすけど…
届かねぇ…
「おい、潤。肩車してやるから取ってくれ」
俺はその場にしゃがみ込み、潤に背中を向けた。
「う、うん…。でも、大丈夫?」
「いいから早く乗れ」
潤がおずおずと俺の肩に跨る。
「しっかり捕まってろよ?」
潤を肩車したまま、ゆっくり立ち上がる。
「と、届いたよ…」
「お、おう…」
無事電球を取り換え、二人でシャワーを浴びると、俺達は程よい疲労感に導かれるまま眠りに落ちた。
「翔さんの腕の中、こたつよりも暖かいよ…」
なんて言いながらね。
おしまい
ニャ~ッ!
おい、お前らオイラ達のこと忘れてるニャ?
まだ終わっちゃだめニャン!