第27章 こたつでメリクリ🎄
僕は今年、新しくこたつを買った。
今まで使ってたこたつがあるっちゃあるけど、よーく考えてみて?
こたつってさ、たいていが四角形じゃん?
別にそれても良いんだけどさ、ほら、僕達って5人じゃん?
でっかいのなら兎も角として、普通の…ごく一般的なサイズのだと、どうしても一人あぶれちゃったりすんだよね…
それが僕は嫌で…
だから新しく買ったこたつは、5人てちゃーんとヌクヌク出来る丸型の物にしたんだ。
そさしたらさ、窮屈な想いもしなくて良いし、寒い思いだってしなくても良いからさ。
ふふ、僕ってば相変わらずメンバー思いなんだな🎶
「さて、と…」
部屋のデコレーションも済んだし、こたつも出したし…
あとは皆が来るのを待つだけだ。
でもさ、この待ってる時間って、けっこう眠くなっちゃったりするんだよね…
こたつか温か過ぎるから…なのかなあ?
やっぱ、皆が来るまで電源切っとこうか…
あ、でも外寒いし、すぐ暖まりたいよね?
それにあと5分もすれぼきっと…
な〜んて言ってるうちに、どうやら僕の瞼は睡魔に負けたらしく…
「智くん、こんなトコて寝てたら風邪ひくよ?」
翔くんの声と、それから翔くんらしく男っぽい香水の匂いに、しっかり閉じていと僕の瞼が、パチリと音を立てて開いた。
「おはよ…、翔くん…」
「うん、おはよ」
ほんの5分程眠っただけだけど、ちょっとだけスッキリしてる。
「早かったね、他の皆は?」
「もうちょっとしたら来んじゃないかな」
「そっか…」
翔くんご約束の時間より早く来るのは、今に始まったことじゃない。
なんならいつものことだったりする。
どうしてかって?
簡単だよ、誰にも邪魔されず、僕とイチャイチャしたいからに決まってんじゃん(笑)
「とりあえずさ、キスさせて?」
ほらね?
「もう皆来るんじゃない?」
だって翔くん、キスだけで終わんなくなるじゃん?
「大丈夫、キスだけだから、ね?」
「じゃあ…」
僕は翔くんの言葉を信じて、瞼を閉じ、唇をちょっとだけ突き出した。
…結果、最後まで…とはならなかったけと、寸前のところでインターホンが鳴り、僕は慌ててセーターを頭から被った。