第25章 こたつ片付けなきゃね
緊張でガチガチになった和が、園長先生の前に立つ。
「相葉和也くん。良く頑張りましたね」
園長先生にそう声をかけられ、少し照れたように笑う和。
小さな手を伸ばして証書を受け取る姿は、初めて保育園に来た時よりも、数倍大きくて、心なしか頼もしくも見える。
頭をペコリと下げ、保護者席を振り返った和。
右手を高々と上げると、大きく深呼吸をした。
「僕は大きくなったら、ゲームを作る人になりたいです。それで、お金をいっぱい貰って、お父さんに上げたいです」
ゲームが大好きな和なら、きっとそうだろうな、とは予想していた。
でもまさか俺のことまで考えてくれてるなんて…
思ってなかったよ…
あ〜、もぉダメだ…
ずっと我慢してたのにな…(>_<)
昨日散々泣いたから、今日は泣かずに…って思ってたのにな…
和にそんな嬉しいこと言われちゃったらさ…(;^_^A
いや、でも今日は我慢する、って…
笑顔で和の門出を見送るんだ、って…
決めたんだ(o^-^)o ウンウン♪
俺はスーツの袖で目尻に溜まった水滴を拭うと、和に向かって親指を立てて見せた。
最高にカッコイイぞ、和(・ω<)-☆
嬉しそうにはにかんだ笑顔を見せる和は、もういつもの和だった。