第2章 こたつでサミット
潤side
翔さんの爪先が俺の中心を撫でた瞬間、俺の身体が跳ね上がり、テーブルの上からミカンが一つ転がり落ちた。
それは丁度、俺の横で眠るミーの頭に当たる寸前の所で動きを止めた。
「翔さん…ここではダメ…ね?」
「なんで?」
俺は身体を起こし、駄々っ子みたいに膨れる翔さんの顔に手を伸ばした。
「ショウとミーが起きちゃうから、ね? 寝室いこ?」
ショウとミーを起こさないよう、そっとこたつから抜け出ると、二人が寒くないように布団をかけてから翔さんの手を引いた。
「ほら、早く? 俺、待ちきれないよ?」
掴んだ翔さんの手を、熱を持ち始めた中心に導く。
「ばか、俺だって…」
翔さんがこたつから抜け出し、俺を正面から抱き竦める。
俺よりも少しだけ身長の低い翔さんの髪からは、俺とは違う種類のシャンプーの匂いがした。
「翔さん、早く俺を暖めて?」
耳に息がかかる距離で囁く。
すると俺の肩口に顔を埋めていた翔さんが顔を上げた。
「暑苦しくても知んねぇぞ?」
「望むところだよ…」
俺の言葉に、翔さんの大きな瞳はキッと細められ、唇の端がキュッと上がった。
アレ?
俺、もしかして翔さんに”火”点けた?