第25章 こたつ片付けなきゃね
「もうそろそろこたつも片付けないとな…?」
保育園での最後の保育参観を前日に控えた夜、くまの”おとと”を枕にうたた寝するを和に目を向ける。
「え~っ、片付けちゃうの? やだよ…」
分かるけどね?
俺だって”もう少し”って思わないわけじゃない。
でもさ、もう”春”なんだよな…
花粉だって飛びまくってるしさ…(>_<)
それにさ、こういう事って、一度タイミング逃すと、なかなか…ね?
「まだお外寒いよ?」
「確かにね…? でもさ、もう3月だよ? あと半月もしたら4月になるんだよ?」
和が身体を起こし、くまの”おとと”を膝の上に乗せた。
「”おとと”だってお片付けしたくないよね?」
さっきまで枕にしてた”おとと”は、あっという間に和の話し相手になった。
「”ちたくない” ほら、”おとと”だってイヤ言ってるよ?」
ハハハ…、”おとと”も和に振り回されて大変だな(^_^;)
「もう少しだけ、だめぇ?」
う~ん…、和がそう言うなら…(-ω-;)ウーン
って言ってやりたい気持を抑えて、俺は和の膝から”おとと”を取り上げると、ブスッと膨らました和のほっぺを指で摘まんだ。
「いひゃ~いぃ~(>_<)」
「あのね、良く聞いて?」
和が涙目になった所で指を離し、俺は和の潤んだ目を真っ直ぐに見つめた。