第24章 こたつでChuーChu♡
潤side
まさか和が”別れ話”のために呼び出されたと思っているなんて、考えもしなかった。
正直なとこ、かなりショックだったけどな?
でも、俺からのプレゼントに目を輝かせる和を見ていると、そんなことはもうどでも良くなってきて…
「気に入った? それなら仕事用のPC入んだろ?」
俺は和の髪を撫でながら聞いた。
「うん、とっても。でもどうして?」
って、そりゃあアイツらに聞いたから、なんてことは言わないけどな?
「ば~か、お前の考えてることくらい、簡単に分かんだよ、俺には」
伊達に20年も付き合ってないっつーの。
「あ、あとこれはおまけな?」
俺はポケットから取り出した小さな紙袋を和の手に渡した。
「何コレ?」
「ん? 一応さ、ペアなんだぜ?」
俺は自分のスマホを和の前に差し出すと、そこにぶら下がったストラップを揺らして見せた。
「俺のは”N”。で、お前のは”M"な?」
本当は指輪の一つでも送りたいトコだったけど、何しろ予算が足りなくて、結果お互いのイニシャルのストラップを選んだ。
「嬉しいよ…、ありがとう…」
和が鞄とストラップを手に、俺の胸に飛び込んできた。
俺は胸に埋めた和の顔を少しだけ上向かせると、今度はその唇にキスを落とした。
「ごめんね、勝手に勘違いしちゃって…」
「ホントだよ…、せっかくのプレゼントが無駄になるとこだったぜ」
俺は軽く憎まれ口を叩きながら、和を畳の上に押し倒した。
「今夜は寝かせねぇからな? 勝手に勘違いした”罰”だ…」
「こんな素敵な”罰”なら最高だよ」
その晩、俺達はお互いの気持を確かめるように、何度も何度も愛し合った。
ホワイトデーってさ、贈った方も贈られた方も、幸せになれんだな?
ホワイトデー、最高だぜ!
おわり♡