第21章 こたつで足伸ばして何が悪い?
遡ること一時間前。
珍しく鳴ったLineの通知音。
相手は翔ちゃんだ。
『今から80万抱きに行く』って…(;^_^A
相当酔っ払ってるんだろうな。
じゃなきゃこの文面、おかしいでしょ?
金なら翔ちゃんだってそれなりに持ってるだろうし…
ま、”現金”となると話は別なんだろうけどさ(笑)
取り敢えず”来る”ことを想定して、簡単な摘まみと、アルコールの準備をした。
普段は節約のために余り付けることのないエアコンを付け、序に風呂の準備まで済ませる。
酔っぱらった翔ちゃんを、一人で帰すわけにはいかないから、一応ね(・ω<)-☆
一通り全ての準備を整えた俺は、ゲームの続きをするべく、スマホを手にこたつに潜り込んだ。
背中を丸め、指をスマホの画面に滑らせる。
「よっしゃ、クリア♪」
俺は勢いに任せ、次々とダンジョンをクリアしていく。
どんなゲームも、俺の手にかかればこんなもんだ♪
「よし、ラスボスだ!」
俺は気合を入れるため、指をポキポキッと鳴らした。
その時だった。
部屋のチャイムが鳴った。
噓だろ、いいとこなのに…(-_-)💨
ガックリと肩を落とし、スマホをテーブルの上に置くと、俺はノロノロとこたつから這い出し、玄関へと向かった。