第2章 こたつでサミット
潤side
翔さんがニノから猫を預かってきた。
仕事だから仕方ない…それは俺だって分かってる。
それにそう言う俺だって、まーに押し切られるままウサギを預かって来ちゃったし。
分かってんだよ、ちゃんと…
でもさ、俺らいつ以来?
こうしてゆっくり二人の時間が持てるのって?
一週間は優に超えてるよ?
「俺がどれだけ今日の休み楽しみにしてたか分かる?」
布団の隙間から不安げに顔を覗かせるウサギの黒い髪を撫でながら、ただ呆気に取られて立ち竦む翔さんを振り返る。
「翔さんが風邪ひくといけないと思って、こたつ用意してさ、おでんだって喜んでくれると思って、昨日から仕込んで? 俺、バッカみたいじゃん…」
出てくるのは翔さんを困らせるような言葉ばかりで…
言いながら、なんだか悔しくなってきた。
「じゃあ俺どうすればよかった? 困ってたらお互い助け合うのがメンバーじゃねぇの? お前だってそうだろ?」
翔さんの言う通りだ。
俺だってまーが困ってたから、コイツ預かってきたわけだし…
でも一旦溢れ出した言葉は、なかなか引き際なんて知らなくて…
「そんなの綺麗ごとじゃん? 俺よりもニノからの預かりモンの方が大事なんでしょ?」