第16章 こたつでプゼレント考え中
雅紀side
「パパ〜、おこじゅかいちょ〜らい」
保育園から帰るなり、和が鼻水をコートの袖で拭きながら言う。
ってか、袖!(>_<)
「お小遣い、って…。和にはまどお金なんて必要ないでしょ?」
おやつだってちゃんと保育園で貰ってるし、必要な物は買い物に行ったついでに買ってるし…
「おこじゅかい〜! ちょ〜らい、ってば〜」
珍しくワガママを言う和。
きっと何か理由がある筈。
でも…
「だ〜め!」
俺は納得いかない様子で頬を膨らました和を無視して、キッチンで夕食の準備を始めた。
「和〜、今日はハンバーグだぞ? 和、好きでしょ?」
一応、ご機嫌取りだけは欠かさない、俺(笑)
「いらな〜い。だっておこじゅかいくれないもんο(`^´*)」
あぁ、そう?
そっちがその気なら…と、言いたいところだけど、相手はまだ5歳になったばかりの子供。
流石に大人気ないよな(;^_^A
「分かったよ、お小遣い上げるよ」
「ほんと? ほんとにくれりゅの?」
途端に顔を綻ばせる和。
「うん、約束する。でもね…」
金額はどうあれ、タダで使徒不明なお金を、5歳の子供に渡せるわけはない。
ある程度の、条件と約束事が必要だ。