第9章 こたつでBirthday 2
カ「パパ、泣かないで? ね? 泣いたら駄目よ?」
僕はパパのお膝の上によじ登り、濡れたほっぺを手で拭いた。
雅「そうだよね、嬉しいのに泣いたりしたらおかしいよね? 和、ありがとな? 和がパパの子で、本当にパパは嬉しいよ?」
カ「ねぇ、パパ、これね、僕が書いたの」
サトくんママに手伝って貰って書いた白いチョコ。
雅「すごいじゃん。なになに? ”すき”? パパも和が好きだよ?」
サトくんママの言ったとおりだ。
パパはちゃんと僕の”気持ち”分かってくれた。
カ「パパ、あ~んして?」
僕は白いチョコをパパのお口に入れた。
雅「あっ、うんめ~ぇ♪」
シ「あっ、そうだ、皆で歌わない?」
カサジ『うん!』
カサシジ『♪はっぴばすでーつーゆー、はっぴばすでーつーゆ~……♪ おめでと~!』
雅「今年は最高の誕生日になりました。みんなありがとね~♪」
パパがほんとうに嬉しそうに笑った。
僕はやっぱり笑ってるパパが一番大好き。
サトくんのお家からの帰り道、僕はパパの背中にほっぺをくっつけた。
「ねぇ、パパ? 僕、わがまま言って、ごめさい…。でも僕ね…」
「パパこそごめんな? 和がパパの誕生日祝ってくれるなんて、思ってなかったからさ…」
パパ…
「パパ、お誕生日、おめとう」
「うん、ありがと」
パパの背中、とっても暖かくて僕…zzz
「あっ、そうだ和。サンタさん、来るかなぁ?」
サンタさん?
そっか、クリスマスだ。
でも僕は、サンタさんも好きだけど、パパの方が…zzz
おわり