第6章 出会い【ラビ】
コムイ「ようこそ、黒の教団へ。
科学班室長のコムイ・リーです」
そうジジイがコムイと握手している中
俺は、下の部屋の方を見ていた。
ラビ「棺…葬儀中か。
ざっと見、百はいってっかな。
生きてる方もケガ人だらけ。
消毒液の臭いがプンプンすら。
こりゃー…)
「負け戦」だねえ」ボソッ
そう思って、ふと呟く中
看護婦「さ、体に障るわ。戻りましょう。
リナリー」
リナリーを初めて見た。
その時の顔は、泣いていて
傷だらけだった。
それを見ていた折…
ブックマン「…ビ
ラビ!!聞いとるのか!!」
ラビ「え!?;」びくっ
しまった、見とれてた;
ブックマン「挨拶もろくに出来んのか!?」
ラビ「いや;悪い;」
そう殴りかかろうとするパンダを
俺は両手で制しながら後退する中…
♪
ラビ「ピクッ)歌?」
コムイ「ああ。また歌ってるんだね」苦笑
耳をすますと、響くピアノの音も聞こえた。
透明な…とても澄んだ声だった。
「そして坊やは眠りについた。
息衝く、灰の中の炎。
一つ、二つと
浮かぶふくらみ、愛しい横顔
大地に垂るる幾千の夢~夢~
銀の瞳の揺らぐ夜に
生まれ落ちた輝くお前
幾億の年月が、いくつ~
祈りを~土へ返して~も~
私は祈り続ける
どうか、この子に愛を
つないだ手にキスを…」
どこか切なく、吸い込まれるような歌声に…
吸い寄せられるように見ると…
ピアノを弾きながら歌っていて……
なぜか、泣きそうになった。