第19章 お引っ越し
リナリー「その後、薬はリーバー班長が保管することになったの」
アレン「へー。
人体が猫になるって構造変わってますよね?;
戻る原理も一体どうやって?;」
ラビ「さあ?
まあそれはともかく、翻訳の方なら俺知ってる。
もともと世界の言語は一つで
その言語から言いたいことを読み取るっていうか、感じ取って一瞬で文にして映し出してるらしいさ」
アレン「普通の人間には出来ない気が…;」
ラビ「だからこそのライトニングだろ?
光との情報共有だって言ってた」
神田「光の速度は、秒速30万kmだからな。
地球の直径はたかだか12742km、その伝えたいことを読み取るまで時間はかからねえだろ。
文字を手をかざしただけで浮かべて、それを英語に置き換えていたのは
ライトニングで建物修復したあれと同じ原理らしい。
本人に聞いた」
アレン「…流石規格外;」
ラビ「失ったら大きな損失だよなあ;」
リナリー「んー。
それよりも、ムードメーカーっていう所もあるのよね」
ラビ「?そうか?気付かなかった」
リナリー「恵土ちゃんがいると…
どこか、温かくて…安心するの。
自ら率先しておかしいことしたり、抱き締めたり
みんなと一緒に楽しみたいって感じで、一緒に居ると笑えて…
それが、本当に大事な日常だから」微笑
ラビ「…だな」こっくり
アレン「ですね」頷
その言葉に同意して、深々と頷く二人だったが
神田「今更御託はいいんだよ。ぱっぱと起きろ」
一人は腕組みしたまま、乱暴に悪態をついていた。
でも、その恵土へ向ける眼は…
他の人に向けるものとは違って、優しかった。
口では不器用なりに伝えて、乱暴な手段を取るが
それでもわかってくれると、長年の経験が言っていたのだろうか…。
それらは既に、神田にとっては日課のようなものだった。
リナリー「くす)神田らしい)
…恵土ちゃん…
みんな、待ってるからね^^」
そう恵土の頭を、リナリーがそっと撫でると…
恵土もまた、どこか気持ちよさそうに笑った。
そうして、現在……
再び…眠りについた――