第19章 お引っ越し
恵土「おかえり!^^」
最初の任務の時、そう言って抱き締めてきた。
あの時は蓮根があったから、それだけだったけど
廊下とかで、見かけた時には必ず声をかけてくれていた…
恵土「リナリー、今から任務?」
リナリー「びくっ!)…うん」こく
小さく頷くと
恵土「そっか。
んじゃ、いってらっしゃい!^^
帰り、待ってるからね~♪」にこにこ&ぶんぶん
そう言って、いつでも笑いかけてくれた。
その時…
なぜか少しだけ、笑えた気がした。
教団に捕らえられて、帰りたい家に帰ることも許されず
ベッドに縛り付けられる毎日が、本当に苦しかった。
兄さんを、犠牲にしてしまった。
もう…
教団からは、逃げられない。
ここが、私の帰ってくる場所…ホーム。
でも…
恵土「おっかえり~!!^^」だきっ!!
でも…
泥だらけでも、傷だらけでも、いつだって…
そっと抱き締めて、迎え入れてくれた。
笑わなくても、返事がなくても構わない。
恵土「今日もさ~。
ユウが一々突っかかってくるんだよ。
狸と格闘してたらバカかって。
笑う所じゃないっつぅねん」唇尖らせ
リナリー「…(また喧嘩したんだ;
というより…
あれはただ、構って欲しいだけなんじゃ?」
恵土「あ、そうそう!
新作のケーキできたみたいなんだ、一緒に食べない?^^」にっこり
リナリー「う、うん!//」こくこく←好き
恵土「そんなに必死に食べなくてもケーキは逃げないよ?」くすっ
リナリー「そういう元帥だって」くすくす
いつでも、私の心に宿した氷を融かそうとしてくれた。
とても温かくて…
本当に、居心地がよかった。