第11章 出会い【ジョイド】
こいつが、好きだ。
それだけははっきりしていた。
こいつに会って、目を合わせた直後
稲妻が走ったかのような感覚が通り過ぎていった。
それまで恋愛とは無縁だった。
無論、キスとかもしたことなかった。
でも…
いきなり断片的な記憶が見えてから…
気が狂ったかのように
俺たちは、互いを求め続けていた。
何千年も離れていたかのように
待ち望み続けていて、手放したくなどはなかったかのように…
そんな感情に支配されていた。
何度も唇を重ねては、再び抱き締めて…
温もりを手放すまいと、何度も何度も続けていた。
愛し慕う、たった一人の大事な存在かのように…
ただ、一つだけ言えるのは…
『お前さえいれば
隣にいてくれれば、何もいらないとさえ想えるほどの…
「大切な人」だ』ということだった。
恵土「いき…が;」目が白黒
ティキ「?ああ。
唇重ね合わせてる時は、鼻ですんだよ。
俺もファーストキスだけど…
っておい?;」
恵土「…」ちーん
ティキ「…あらら;
気を失ってやんの(苦笑)
まあ…
50分ぐらいぶっ続けだったしなあ。
でも…
何でかな。
離す気になれないのは…」微笑&なでなで
そう言いながら
道から少し外れた草むらから、大きな木の根元へ移動し
トゥルーを、木の根を枕にするよう横たえてから…
恵土「すーすー」
ティキ「気持ちよさそうに眠ってら(くす))
いい夢見ろよ?」ちゅっ
再び唇を重ね
首筋にキスマークを付けてから、去っていった。
だけど…
やっぱり、この出来事が少し気になって
千年公やロードに相談しようと思った。
会いたくて仕方なかった。
『やっと、会えた』涙
そんな感覚が一番大きくて、支配されたものだったから。