第11章 出会い【ジョイド】
恵土「は~あ;
仕事はいえ、こんな所まで;」とぼとぼ
私は一人、深く溜息をつきながら
真夜中だけど町にも泊まらず
とぼとぼとアジア支部への道中を歩いていた。
『アクマには全然遭遇してないからいいとして…
っていいのか?;』
そう考えながらも田舎道を歩き続けた。
すると…
目の前から、貴族っぽい格好をした人が歩いてきた。
恵土「!
…(血の臭い…かすかだけど死臭?」
ティキ(殺すのって楽しい。
けど…
気を付けないと、戻れなくなっちまう。
失いたくない。
(イーズたちと笑い合う日々が脳裏をよぎる)
ただ…
白い俺(人間時)と、黒い俺(ノア時)
どっちもあるから楽しいんだよ)
殺人衝動ありありって顔して笑ってる;
なんだ、こいつ?;
眉をひそめながらも、前を歩いていく中
ティキ「!」
その男の人は自分の存在に気付いたように見えた。
そして見つめ返されて、目と目が合ったその瞬間…
何かが、私たちを貫いたように感じた。
ティキ&恵土『!!』
恵土「…?(何だ?これ」どきどき
ティキ「…(なぜか…とても、懐かしい感覚が」
ふと胸に手を当てると
ドキドキと心臓が強く脈打っていて
どこか、懐かしい感覚まで蘇ってきた。
でも、鮮明かつ
生々しいほどに覚えている、愛おしい感覚が走ると同時に…
トゥルー『ずっと…忘れない。
憶えてるよ…ジョイド』微笑
また…
あの声が聞こえた。
どこからかは解らない。
内側から、しっかりと聴こえてきた。