第18章 〜10億円強盗事件〜
椎奈「あなたみたいな子供が見る光景じゃないわ!!行っちゃダメ!!」
コナン「?!でも…!!」
まだ行こうとする新一に、私は仕方なしかがんで小さく笑ってみせた
椎奈「ほら、子供は帰る時間でしょ?ここには第一発見者の私と連れがいればいいわ。子供は関わらない方がいい」
生きている明美さんと、彼女と話す和人お兄さんを見られてはまずい
そんな風に諭すように言っているとまた新たな足音が聞こえた。
その人物は、私のよく知る子のものだった
蘭「え?!椎奈お姉さん?!」
椎奈「蘭ちゃん!!ちょうど良かった!!この子預かって。なぜかこんな子供が倉庫にいて…。事件があったっぽいから連れて港から離れてて欲しいの!!」
蘭「事件?!お姉さん、警察は…!!」
椎奈「救急車とともに呼んだけど時間がかかるの…。いいからここを離れてて!!」
蘭「は、はい!!」
私がまくしたてると、蘭ちゃんは慌てて新一を抱えて元来た道を走っていく
新一はこっちに来ようとしているけど、体格の差で不可能なようだった
彼らの姿が消えると、私は急いで倉庫に戻った
そこでは、すでに和人お兄さんと明美さんが立って話していた
和人「…そういうわけで、君の身柄は当分、日本の公安警察がしばらく預かることになった」
明美「そう…。分かったわ」
2人は話にひと段落つけると、次に私を見た
そして明美さんは私を見て驚き、和人お兄さんは私に満面の笑みを向けた
村田「うまく彼らを離れさせたようだな」
椎奈「ふふっ。こんな場面、見られたら厄介でしょ?和人お兄さん」
村田「ああ。さすが、大女優・藤峰有希子の娘だ。迫力あって本当じゃないかって思うほどの演技だった」
私が笑って返すと、お兄さんはそう言って頭を撫でてきた
すると、この状況についていけない明美さんは困惑しながらも会話に入った
明美「スコッチ、この子…あの人気モデルでしょう?どうして彼女がこんなところに…。しかも、まるでこの状況を理解てるみたいな…」
村田「…みたいじゃない。椎奈がこの計画の考案者だよ」
明美「え?!」