第16章 〜さあ、原作の始まりへ……〜
椎奈「!!蘭ちゃん!!」
蘭「え?!椎奈お姉さん?!」
あてもなく走っていると、蘭ちゃんが一人でソワソワしているのを見つけた
椎奈「新一は…?新一は一緒じゃないの?!」
蘭「そ、それが…ちょっとここで待ってろって言ったきり…帰って来なくって…」
椎奈「そんなっ…」
新一は、すでに単独で奴らを追いかけていた
どちらに行ったか聞こうと口を開きかけた時、私の肩を掴まれた
中居「待つんだ、椎奈!」
椎奈「中居さん…」
中居さんだけじゃない。
陣平お兄さんや研二お兄さん、航お兄さんも追いかけて来ていた
松田「一人で突っ走るんじゃねぇよ!」
萩原「急にどうしたんだ?」
伊達「見失いかけたんだぞ?」
口々に心配したという言葉を言われる私
しかし、急いで駆けつけたい私はそれに謝るという選択を選べなかった
椎奈「そんな呑気なこと言ってる場合じゃないんだよ!!」
いつもと違う私に、彼らは顔を見合わせる
私はそれを無視して再び蘭ちゃんを見た
椎奈「蘭ちゃん、新一はどっち行った?」