第10章 〜救出ミッションその3!!スコッチの自殺を阻止せよ!!〜
村田たちが潜入している組織のことを聞き、そして今に至る事情を把握した陣平お兄さんと研二お兄さんは顔を険しくした
赤井「一応死んだことにして報告はした。証拠がない分、不安ではあるが…」
松田「なるほど、な…」
萩原「証拠は後で作っちまおうぜ」
降谷「ああ。…さて、問題は君だよ、椎奈」
零お兄さんがこちらを見たことで、話題は一気に私に移った
村田「教えてくれるかい?俺の予想だと、松田たちを呼んだってことは2人は知ってるんだろ?」
萩原「そりゃあ。俺たちも助けられた一人だし?」
松田「だがその前によ、公安とFBIが両方知ってるってのはまずくないのか?」
椎奈「え?」
両方とも国は違えど警察だ
なぜまずいのかと和人お兄さんを見れば、彼は苦笑い
村田「たしかに、な。公安とFBIは…というより、各国の機関自体あまり仲良くない」
椎奈「そうなんだ…。でもそれがあるにしろないにしろ、この秘密はやたらに話したくない…」
降谷「そうですか。ならば、ライ。あなたは早くこの部屋から出てください」
赤井「残念だが、隠されれば隠されるほど暴きたくなる性分なんでな」
降谷「彼女は日本の国民だ。彼女を守る義務がある」
椎奈「…!!」
みんなに大人気の降谷さんから生でその発言を聞いて、私は感動を覚えた
ここまで言われればもう聞けないと悟ったのか、赤井さんは了解して一時的に部屋を出てもらった
椎奈「なんか申し訳なくなってきた」
降谷「気にすることなんてないよ」
村田「ほんとうに零はライが嫌いなんだな」
降谷「当たり前だ」
そう返した後、ゴホンと咳払いして改めて話に入る
降谷「さて、聞こうか?なぜ君があそこにいて、僕が来ることを察していた上にスコッチを守れたのか」
この話をすることに、特に抵抗はなかった
私は目を閉じてゆっくり覚悟を決めると、零お兄さんと和人お兄さんの顔を見た
そして、陣平お兄さんたちの時のように話し始めた
私の大きな秘密、転生トリップについて………
椎奈「信じるのは難しいと思いますが、私には前世の記憶があります。ーーーー」