第10章 〜救出ミッションその3!!スコッチの自殺を阻止せよ!!〜
スコッチ「!」
椎奈「お願い、信じて!!逃げるんだよ!!」
私が止めていた隙に、あの男が屋上までたどり着いてドアを開けた
バーボン「スコッチ!!」
スコッチ「バーボン…?」
私が言った通りに『本当の』仲間が現れ、戸惑う和人お兄さん
一方のバーボンも、私がここにいることに戸惑いを感じていた
バーボン「これは…どういうことですか?」
スコッチとライは今までのことを説明し始めた
2人がお互いNOCであること
同じくNOCのバーボンこと降谷を守るため、スコッチが携帯を壊すとともに自殺しようとしたこと
そのタイミングで私が現れたこと
拳銃を持つ手を止めてまるでバーボンが来ることをわかったような話をしたこと
バーボン「…なるほど。状況は読めました。まさかライがNOCだったとは…」
椎奈「(これでもう安全だな…。じゃあ私はそろそろ…)」
帰ろうかな、とドアに向かって歩き出した時、肩を掴まれた
バーボン「待ってください。あなたには聞きたいことがある」
椎奈「…やっぱり?」
スコッチ「その前に、少し移動しないか?」
ライ「そのほうがいい。俺が組織にスコッチの死亡を報告しておく」
バーボン「そうですね。なら僕の車で移動しましょう」
バーボンに手を引かれ、スコッチやライとともにビルを降りる
椎奈「(ああ、絶対色々聞かれる…松田さんたち呼んだほうがいいな…。それに、ライ…赤井さんはいい人なんだけど…。転生のことはあまり言いたくないかも…)」
思わず、重い溜息が出た
すると、スコッチが私の隣に来て、小さく言ってきた
スコッチ「ありがとう、君のおかげで助かった。言いたくないなら無理に言うな。君が味方だって零も分かってるだろうから」
椎奈「!!うん…」