第9章 〜私の進路〜
有希子《あら、椎奈ちゃん!どうしたの?》
椎奈「ねぇ、お母さん。女優だったとき、どんなだった?」
有希子《どうしたの?急に》
椎奈「実は今日さ……」
お母さんにも、今日の昼間の出来事を話した。
そして、新一に言われたことも
有希子《そうねぇ…。モデルとは違うけど、私は女優だったころスポットライト浴びて撮影するのが楽しかったわ。いろんな人の応援を聞くのも嬉しかった》
椎奈「へぇ…。見たかったなぁ、お母さんの演技」
有希子《嬉しいこと言ってくれるじゃな〜い。私も見たいなぁ。娘が輝く写真でいっぱいの雑誌を》
椎奈「私にできるかなぁ…」
有希子《何事も気合よ!それと私の娘なんだから自身を持つこと!やってみたら芸能界楽しいんだから!せっかく自分を磨くチャンスが来たんだから、自分の魅力をいっぱい出してみなさいな!お母さん応援してるから!》
やはり、元女優の言葉は格が違う。
もちろん新一の言葉もあるが、最後に母の言葉を聞いて決心がついた
私はポケットから名刺を出して、そこに書いてある番号に電話した
しばらくのコール音の後、相手が出た
女性《はい、もしもし》
椎奈「あ、今日の昼間にスカウトを受けたものなんですけだも……」
電話でその女性と話す私を、新一が安心したように笑って見ていた