第40章 〜ウエディングイブ〜
そこには、彼女がネイルサロンから帰るというメッセージも入っていて…。
その結果、車の中の可燃物の存在や彼女が戻って来る時間も知っていたことになる
つまり、彼が加門初音を殺害したという、疑いが晴らしにくい状況に陥ったのだった
彼は自分じゃないと必死に訴え、最初に聞いたDNAのことを持ち出す
伴場「で、でも、DNAはぴったり一致したわけじゃないんだろ?!毛利からもなんか言ってくれよ!!」
安室「ほぼということは…。残っていた皮膚が雨や泥などで汚染され、完全なデータが取れなかったんだと思いますが…。血縁者じゃない限り、ほぼ一致はありえない」
同一人物だと考えたほうが自然なのでは?と安室が伴場を追い詰めた
それに激昂した伴場が拳を振り上げる
しかし、そこで待ったをかけるように安室と伴場の間に入った人物に、全員が驚いた
椎奈「…たしかに、安室探偵が言うように同一人物だと考えるほうが自然でしょう。でも、それが犯行現場で付いたものと断定できないのもまた自然な話です」
安室「! それはどういう意味で…?」
安室は、椎奈の鋭い視線───まるで探偵のような目に戸惑いながらも平静に対応した
椎奈「ネイルサロンに行く前、彼女はこの店でも外でも必ず伴場さんにボディタッチをしたはず。まぁ何かの成り行きで頭に触れたりすれば犯行現場でもめ合わなくても伴場さんの皮膚は簡単に初音さんの手に着くでしょう?『もとから彼女が伴場さんのDNAを持っていれば』、付け爪に付いて出てくるのは当然です」
コナン「(! 姉さん、もとからってたこを強調して…)」
安室「なるほど。少々無理やりな気はしますが無くはないですね」
椎奈「ええ。なにしろ伴場さんがここから出ていない証拠を見つけているので…」
目暮「ほ、本当かね?!」
目暮が期待の眼差しを椎奈に向けるが、彼女は苦笑いで首を振った
椎奈「探偵じゃない私が出しゃばるのはここまでです。外に出てない事実を見つけただけで事件の真相もわからないし、ここには探偵が何人もいるんだから任せます」
蘭「(なんか椎奈お姉さん、新一にそっくりだった…)」
椎奈のその言葉にがっくりと全員が肩を落とす中、蘭だけは呆然と椎奈を見ていた