第40章 〜ウエディングイブ〜
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──第三者side
パーティー当日の夜。外では気が重くなるような強さの雨風の中、『Ristorante Sundayrino』は貸切で賑わっていた
「頼太君!初音さん!結婚おめでと〜!!」
そんな祝福の声とともに、集まった人たちが一斉にクラッカーを鳴らす
真ん中に立つ伴場頼太さんと加門初音さんは幸せそうだ
小五郎「よっ!ご両人妬けるねぇ!!」
小五郎がボックス席から声をかける。新郎の伴場が照れ笑いした
伴場「式は明日!俺達まだ結婚したわけじゃないんだけど……」
加門「良いじゃない!今夜は前夜祭!式が終わったらすぐにハネムーンでパリに飛んじゃうんだから……」
?「あの、すいません。加門さんと伴場さん、ですか?」
話しているところに不意に声をかけられ、そちらを見て目を見開く
それは2人だけではなく、その場の全員が驚き、ざわついた
彼らの前に出てきたのは、人気NO.1のモデル……
椎奈「初めまして、工藤椎奈です。招待されていた母が来れないので母からのビデオレターと、私からも花束を持って来ました」
彼女が困ったような笑みで祝福を述べると、花束とビデオレターを人に渡した
加門「うそ…。私、ホントに椎奈ちゃんに会えてるの?!」
伴場「若い頃の有希子ちゃんにそっくりだな」
初音さんは興奮した様子で、伴場は懐かしむように笑いながら言った
椎奈がふと視線を足元に向けると、コナンがドレスをくいくい引っ張っていた
そしてコナンに連れられて小五郎たちの席に一緒に座る
コナン「椎奈姉ちゃんも来てたんだね」
椎奈「まぁね。コナンくんも小五郎さんたちと来てるんだ?」
コナン「うん!」
蘭がテーブルに身を乗り出す
蘭「お2人は一目惚れって聞きましたけど……」
伴場「ああ……。出会った瞬間に運命を感じたよ!」
加門「やっと会えたって感じがして……」
2人は血液型も境遇も一緒。黙っていてもお互いの考えている事が分かるらしい
蘭「へぇー……」
その時、チョコケーキが運ばれた
しかし、ケーキは皿ごと伴場のズボンに落ちてしまった
ウェイター「す、すみません!」
加門「あらー、ケーキ踏んじゃってるわよ!?」
伴場「ズボンにもベットリだ……」