第7章 〜なんか予想より早めの再会をした件〜
ケーキを選び終えた私たちは、空いてる席に座って食べ始めた
椎奈「!!美味し…」
友美「!!ホントだ……」
あまりの美味しさに顔を見合わせて呟く 。
何種類かのケーキも同じぐらい美味しくて、あまり入らないはずがスイスイ入っていった
友美「ヤバイ、すっごく美味しい!!またケーキ取ってくるよ!!」
椎奈「私は少し胃を休憩させるよ」
まだまだ食べそうな友美に苦笑いで言うと、彼女はすぐにケーキの元へ行ってしまった
椎奈「よく入るな、あの子は…」
村田「あれぐらい食べてもらえると、作ったかいがありますよ」
椎奈「?!!」
背後に気配もさせずに現れた村田さん…和人お兄さんにビックリした
そして、彼の手にある2人分のティーカップに目がいった
村田「どうぞ、サービスで紅茶を出してるんです。おかわり自由なんで、よければ」
椎奈「あ、はい。ありがとうございます」
彼の敬語に慣れていない私は違和感ばかり感じながら受け取る。
あくまでも他人のふりをするのが、彼らとのメールでの約束だ
しかし…
村田「…お客さん、どこかでお会いしたことありませんか?」
椎奈「(…和人お兄さん、隠す気あんの?)」
椎奈「…い、いえ…。初めてだと思います…」
村田「そうですか…」
残念そうな声なのに、顔は満足そうなものだった
友美「椎奈 〜。お待たせ〜」
友美が戻ってきた。
その声を聞いて、彼は頭を下げて去る
村田「ケーキはほどほどにな…椎奈ちゃん(ボソッ)」
椎奈「はーーい」
小声で返事を返し、紅茶を飲んだ
友美「あれ?いま店員さんと話してなかった?」
椎奈「あぁ、紅茶のセルフサービスあるよって聞いたの」
彼との会話は聞かせることでもないので、実際話したセルフサービスのことを言った
友美「へぇ、そうなんだ…」
椎奈「じゃあ、紅茶もあることだし、私もケーキ取ってくるよ」
友美「ん。了解です!」
私はお皿を持って立ち上がった